対応のある平均値の差の検定

二種類の陳列ケースの優劣について調べる。

各陳列ケースの1か月あたりの店別売上高を調べました。
陳列ケースA、Bに優劣は見られるでしょうか。

表_No.6対応のある_①二種類の陳列

出力結果

8 t_test3

検定の結果、有意確率=0.5608となり、有意水準5%において、陳列ケースA、Bの優劣に違いが見られるとは言えないことがわかりました。

製品説明の前後による理解度の違いについて調べる。

新製品の説明の有無による理解度の違いについて調べるため、説明の前後について10点満点にて理解度を調査しました。
理解度に違いはあるでしょうか。

表_対応のある平均値_製品説明の前後

出力結果

9 t_test3

検定の結果、有意確率=0.008626となり、有意水準5%において、説明の有無による理解度に違いが見られることがわかりました。
また、標本から推定した信頼度95%における母平均の信頼区間は0.38786~2.01214であり、0(理解度に差が無い場合)は信頼区間内に含まれません。

機能説明会の前後によるユーザーの理解度の違いについて検討する。

スマートフォンの最新機種に対するユーザーアンケートを行ったところ、全ての機能を把握できず使いづらいとの声があったため、端末購入後30日未満のユーザー100名を対象に機能の説明会を行いました。
説明会前と、説明会の1週間後に総合的な端末の使いやすさを10点満点で評価してもらったところ、説明会前の平均4.93ポイントに対し、説明会後は5.40ポイントでした。平均値は約0.5ポイントの上昇が見られますが、これを統計的に差とみなすか、誤差とみなすか検討してみましょう。

1標本t検定 男子大学生_身長


【ポイント】
2回の評価は、説明会の前後で同一の参加者が行っているため対応がある。
データは200あるが、参加者は100名である。

データ入力画面

9 t_test3

出力結果

9 t_test3

9 t_test3

有意確率「<0.00001」は、説明会の前後で比較して、“差がある”と判断した場合に、その判断が間違えている可能性を示しています。したがって、説明会前と比較して説明会後に使いやすさの得点が上昇していると解釈できます。今後、新機種のリリースにあわせて説明会を行うことを視野に入れるべきであると考えることができるでしょう。